賢者の投資と愚者の投資について、僕の考えを書いてみようと思います。あくまで一個人の見解ですので斜め読みくらいで十分です。

投資って何だろう

そもそも投資って何だろう。世の中的には現在保有している資産を『増やす』ことを目的として行う行為ってことなのでしょう。利益を出す、儲けるのが投資。ただ『増やす』ことに一生懸命になり過ぎて(欲張り過ぎて)、冷静な判断ができなくなってしまったり、余裕のない無謀な資金管理で運用したり、対極である『損』を確定させたくないから損切りが遅れてしまったりで投資で失敗する人(損する人)はかなり多いですね。

一方で投資に対して別の考え方を持っている人たちがいます。投資とは現在保有している資産を『減らさない』ことを目的として行う行為と考える人たちです。増やすことを目的とするのが攻撃であるなら、こちらは防御と捉えることができると思います。

ただこの2つの考え方、どちらか一方だけを選択しなければならないという事ではありません。運用の主目的は防御としつつも絶好のチャンスが到来したら攻撃に転じるってのもありなのです。卓球に例えるとカットマン戦法。カットマンだってここぞ!って時にはスマッシュくらい打ちますがな。また防御7割、攻撃3割に配分するのも勿論ありです。

どの投資手法もリスペクトします

僕は攻撃も防御もそのリスクを受け入れる覚悟があるならどちらも『あり』だと思うし、それは人それぞれの投資に対する『哲学』なのでどちらも最大限にリスペクトします。ここでいうリスクとは、損する機会というだけでなく得するチャンを逃すというものも含みます。機会損失ってこと。普段はあまり意識されませんが機会損失も立派なリスクです。

ただ世の中的には積極的に攻撃に徹しようとしているのにそれって防御に向いた手法だよってことがままあります。頓珍漢なパターンです。これはリスペクトしません(苦笑

さらに世の中投資をやらないって人も結構います。減るリスクを取りたくない、投資に手を出さなければ増えないだろうけど減ることはないって考え。気持ちは理解できますがじゃあ現金をそのまま持っていれば減らないの?

答えは『No』です。インフレ率に従って貨幣価値は下がります。また持ってる現金が日本円であれば世界の基軸通貨のドルでみた場合レート変動で価値は変わっていっています。投資するしないに関わらず資産価値は常に変動してしまう性質なんです。これをきちんと理解していない人も積極的にはリスペクトしません。

賢者の投資と愚者の投資

投資の世界で賢者というと『オマハの賢人』の異名を持つバフェットさんが思い浮かびます。株式投資界の生きる伝説。でもここでの賢者はそのバフェットさんをも遥かに凌駕する架空の究極の賢者を思い浮かべることにします。そう、究極の賢者である神様です。

神様は全知全能ですから当然未来のことは何でもお見通し。神様は決して損しませんから防御は必要ありません。攻めオンリー。もしそんな神様が投資をして資産を増やすとするならどうすると思います?神様は分散投資はしないはずです。一番儲かるもの一点に資金を投下するはずですから。決して分散させて収益率を悪化させることはしません。

ということは、分散投資をするというのは神様の手法の真逆の手法ですから、全知全能の神様と対極的な存在、つまり愚者ということになります(論理に無理があるかな)。分散すればするほど愚かな投資、愚か者の投資となるはずです。まぁ分散投資をする人が愚か者なのではなく、愚か者は見通しが立たなくて投資対象を絞り切れないから分散させてしまうって事なんだろうけどね。

資産を増やす攻撃的な投資を目的とするなら複数の銘柄に分散投資するのは愚の骨頂です。

時々間違いを犯しちゃうバフェットさん。神様から見たら愚者になっちゃいますが我々凡人からみたら十分賢者です。バフェットさんの投資先は米国株式一本。不動産や先物には決して手を出しません。そして投資先の銘柄もかなり絞っています。最近の彼の保有銘柄構成までは分かりませんが、約20年ほど前で7銘柄程度でした。バフェットさんの信念にあるのが

その会社のことなら私は世界の誰よりも詳しい

と胸を張って言えるほど投資対象の会社を知り尽くしているってことです。だから7銘柄が限界。7銘柄以外の新規投資先の銘柄を発掘しつつ7銘柄の最新状況まで抑える。そうこうしている内に7銘柄の中で異変が起きて銘柄入れ替えしなければならなくなって・・・。7銘柄が人間の限界なのかもしれません。

卵は1つのバスケットに入れろ

分散投資の肯定論者が決まって言う台詞があります。卵を一つのバスケットに入れておくとバスケットが落ちた時に卵が全部割れてしまうよ、資産を3つ程の複数のバスケットに分けていれておけば例え1つのバスケットが落ちたとしても残りの2つのバスケットの卵は残るからってやつです。昔よく証券会社の営業に言われました(苦笑

それに対する僕の回答はいつもこれ。バスケットが落ちたらみすみす落ちるがままにする訳ないじゃん。手を出してバスケットを支えるさ。1つのバスケットに集めておいて常にじーっと見張っておく。複数のバスケットに分散した方が気が散って落ちてることに気付かず手を出せずに落っことす可能性が高くなる。危険なのは分散することなんじゃないの?

未だかつてこれに対するまともな切り替えしを聞いたことがない。

バフェットさんのように投資先の会社を世界の誰よりも知り尽くしているのであれば、ささいな変化から投資対象から外すことができます。毎日よく見てるから気付くことがあります。でも知り尽くすってもの凄く時間がかかって大変ですよね。バフェットさんだから7銘柄まで手を広げられるけど僕なんか多分1社ですら知り尽くせるかどうか(笑

分散して手を広げるより、絞りに絞った投資先をとことん知り尽くす。株も不動産も商品先物も同じ。こっちの方が結局安全であり資産を増やせるんだな。

個別銘柄を選べないならどうするか

株式などで個別銘柄を選択するのに自信がない人はどうすればいいのでしょう。その時は逆に最大の分散投資であるインデックス投資がいいかもしれません。例えば日経225に連動するインデックスや日経225のCFDに投資するっていうのは日経225採用銘柄全てに投資することと同じです。225銘柄への分散投資。TOPIXならもっと多くの分散投資になります。ちなみに日経225の指数の出し方とTOPIXの指数の出し方って違うんだけど知ってるよね?

日経225やTOPIXのインデックスであれば、日本経済を取り巻くマクロ環境を理解すればいいのです。個別企業の成長戦略やEPSなどの検討からは解放されます。その分マクロ経済の深い洞察が求められますが、マクロ経済の分析はじっくり論理的に根気強く行えば以外とハードルは低いです。1年も一生懸命やってれば何とかなりそうですよ。

結局言いたかったこと

ここまで読んで頂いたなら結局僕が言いたかった事が分散投資の愚かさではないと気付かれたかもしれませんね。実は僕は分散投資自体を否定しているのではありません。神様の例を出しましたが我々は神様じゃないんですからね(苦笑。

よーく調べて、理解してから投資するんだよ

ってことなんです。リスクとリワードはどの程度で、期待値はどのくらいを想定してて、エントリー条件、撤退条件、タイムアウト条件はこうして。全部見通しが立ってからGO!

よく考えもせず、雰囲気で、勢いで、誰かの受け売りを信じて。そんなんじゃ駄目なのさ。

そして投資したなら常に投資先を見張ってなさい、ささいな事も見逃さないように。それが十分できる範囲で分散させるのは有りだよって話。バフェットさんより能力が高いって自信があるなら7つ以上投資先を分散させてもいいんじゃないかな(棒